「牛が山を駆ける牧場」奮闘記

新米 牛飼いの日常をお届け

私の頭のなかと、牛のきもち

今日、上の娘が突然 言い出しました。

娘:「私ね、円グラフがすごく上手なんだよ!」

私:「どういうこと?ためしに書いてみて~。」

娘:「うん!お父さんの頭の中を書いてあげる!」

そして出来上がったのが以下の円グラフです。

あらためて文字に起こすと次のとおりです。

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牛        :40%

牛のエサとりにいく:10%

休む       :15%

子ども      :25%

あかうし★ジロー :10%  

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※注:あかうし★ジローとは・・・仲間と一緒に運営している飲食店の名前です

う~ん、けっこう合ってるわ...

私が娘を理解している以上に、娘は私のことを理解してくれている!

いや、私の頭の中が並はずれて単純なだけかもしれない!

いずれにしても、親としてはうれしいことです。

 

牛の話になりますが、牛飼いは牛のきもちを理解する事が大事です。

お肉を作ってくれるのは牛自身で、人間ではありません。

人間の仕事は、牛の気持ちによりそって、牛が大きくなるお手伝いをすることに過ぎないのです。

だから牛飼いの先輩たちは「牛を観察することが大事!」と教えてくれます。

 

これを踏まえて、朝、ひととおりエサをやったあとの「桜剛(さくらつよし)」の表情をご覧ください。

そしてこちらが、その横で暮らしている「きくもり」さんの表情です。

両者とも目の前に草はあるし、桜剛にいたってはご馳走(濃厚飼料という)もあるのにこちらをじ~っと見つめてくるのです。

牛たちは牛たちなりにこうやって自分の欲求を伝えようとしてくれます。

この子達とは付き合いが長いし気持ちも大体分かるので、早速 イネのサイレージ(お米の草部分を漬物にしたもの)を与えます。目の前に残っている草とは別のものになります。

↓ガツガツ食べる二頭。

気持ちいいくらいガツガツいっています!食べさせたい草だけ与えて欲求不満にするより、毎日お腹いっぱい食べさせた方が太ってくれるのではないか、そう考えてエサを与えることにしています。肥育の先輩方がみたら「それは違うぞ」とご意見をいただくのかもしれませんが...

 

場所は変わって、こちらは6か月齢の「谷太郎」くんです。何を考えているでしょうか...

目の前にエサはある、ご馳走もぺろりと平らげた。お腹いっぱいのはず...

ですが、物欲しげにこちらを見ています。

しかし別の種類の草を与えても口にしません。

まだまだこの子の気持ちがわからない...今日はあきらめた状態です。明日の自分に期待しよう!

 

放牧場の「さつき」ちゃんは我が家のウェンディー君に付きまとわれて迷惑そうですね。表情にもよく出ている気がします。

まだまだ牛についてわからないことだらけ!毎日が勉強です。