「牛が山を駆ける牧場」奮闘記

新米 牛飼いの日常をお届け

敷料を足す

長女がすすんでお手伝いしています。

↓洗濯物をたたんでくれる長女

長女と奥さんとの話を聞いていると、お手伝いを一個やるごとにポイントがたまって、ポイントがある程度たまると500円がもらえるそうです。

こっそりレートを換算すると、お手伝い一つが8円くらいです(汗)。

うちの奥さんは働かせ上手です。

長女の手伝いの様子を見て、下の娘も真似をしはじめます。

「門前の小僧、ならわぬ経を読む」というやつでしょうか。長女いわく、「たたんだ洗濯物を散らかしているだけだ」とのことですが親としては微笑ましい。上の子のいいところを見倣ってどんどん学んでください。

ちなみに、息子はこの間ゲームにいそしんで一枚もたたみ仕事はしませんでした。

女の子と男の子との違いも感じられて面白いです。

 

話は変わって牛舎のこと。牛も真似をすることについては負けていません!

生後1か月にもならない「ペコ太」くんも、先輩のお兄さん牛の真似をしてガツガツ草を食べてくれます。相変わらずベロが出がちでペコちゃんみたいです...いつも出っ放しという訳ではないですが、ふと見るとよくベロが出ています。いつか治るんやろうか。

↓わがやのペコ太です。

 

放牧場でも話は同じで、牛はだいたい他の牛と同じルートを通ります。

これは歩きやすい道を選んでいるからだと思います。

 

「牛を飼うことは半分くらい運搬業をしているのと同じではないか」と感じています。

場所を決めて牛を飼うと決めたら、そこにエサやオガクズなどの敷料を運び、そして糞やたい肥を運び出さねばなりません。ここにかなりの時間とエネルギーを費やしています。

今日はそんな作業の一つ、敷料の運搬と追加をしてあげました。

↓敷料を追加する前の牛部屋

お肉になってもらうために太らせる牛たちは部屋に閉じこもって過ごします。

そうすると糞と尿がたまっていくわけで、ほっとくと床がグチョグチョになっていきます。不衛生で病気になりやすくなったり、座るのを嫌って反芻(※)する時間が減り、結果、同じようにエサを与えても育ちが悪くなるのです。

※反芻・・・胃のなかのエサを口に戻してモグモグ食べなおす行為。

そうならないために敷料を足したり、あらかじめたっぷり敷いておくのですが、私は前者の敷料を足す派です。

タイヤショベルでモミガラを大量に持ってきます。

↓お米を脱穀したときにできるモミガラ。近くのお米農家さんからいただきました

↓これですくって「オリャ!」と牛スペースにまき散らします。

モミガラ引いたあとの牛スペースの様子。

新しく入った敷料に牛たちは興奮して飛んだり跳ねたりします。ひとしきりの興奮がおさまったあと、牛たちがゆっくり座っているのを見るのは牛飼いとしてホッとします...