「牛が山を駆ける牧場」奮闘記

新米 牛飼いの日常をお届け

いしねさくら子 腸活中

我が家にはずっと下痢気味のメス牛がいます。

名前は「いしねさくら子」ちゃん。

母牛が「いしねさくら」という名前なので安易に(しかし分かりやすい)そういう名前で呼んでいます。

 

この牛はもう生まれて5か月になりますが、全然大きくなりません。

いえ、言いすぎました。まったく成長しないという訳ではなく、少しずつは大きくなってくれていますが、その速度が極めて遅いのです。

生まれて3か月の牛と同じくらいの大きさなので、2か月分は後れをとっている感じです。

 

この牛、食欲はすごく旺盛で他の牛よりもずっとよく食べます。

でも大きくならないんです。

原因は...おそらく腸内の環境がわるくて、食べても体に吸収されないのではないかと思っています。いつも下痢気味。

 

遅れに遅れた対策ですが、やっと「腸活」を始めました。

毎日 薬を飲ませています。

オロナミンCの瓶は牛に飲ませるために使っているだけで、薬がオロナミンCというわけではないですよ。

薬はビオペアという名前で、カルピスみたいな味がします。

甘い匂いにひかれてか、お客さんが寄ってきました...

なぜ私が味を知っているかというと、実際に味見をしてみたからです。

ビオペアに限らず飲み薬はだいたい自分でも飲んでみます。

草も実際に口に入れて噛んでみたりします。

牛の気持ちになってみたいからです。

 

この方法で牛の体調が良くならなければ、次の手としては他の健康な牛の胃液を移植するとかなってくると獣医さんはおっしゃってました。早くよくなって欲しい...

いずれ屠畜して食べてしまうのですが、「ありがとう」と心から感謝して食べたいのです。よく育って大きくなって、「ありがとう」と言いたい。「大きく育てられなくて残念な牛だった」とは絶対に思いたくない。そういう思いです。